「顎の位置」が「姿勢」に影響するって 本当ですか?

「顎の位置」が「姿勢」に影響する事は、確かに起きます。

下顎の位置が変わると、姿勢にどのような影響が出るのか実験した論文があります。

実験的下顎偏位が静的直立姿勢に及ぼす影響(Influence of Experimentally Deviated Mandibular Position on Static Standing Posture)(英語)(原著論文)
Author:Yamazaki Go(Department of Sports Dentistry, Tokyo Dental College), Takeda Tomotaka, Nakajima Kazunori, Konno Michiyo, Ozawa Takamitsu, Ishigami Keiichi
Source: International Journal of Sports Dentistry (1883-2865)7巻1号 Page085-093(2014.11)

この実験では、下顎を左にずらすような装置を作っておき、下顎を普通にしている時と比べて、姿勢がどのように変わるのか調べました。
この論文では、10人の男性に平均で、3.8mm顎を左にずらす装置を作って、姿勢を計測したところ、顎を普通にしている時と比較して、平均で頭が3.6mm 、体幹が2.0mm、骨盤が1.6mm、右脚は0.6mm、それぞれ左にずれていました。

下顎は頭蓋にぶら下がっていて、バランサーの役割をしていると言われていますが、そのバランサーが位置を変えると、重たい頭をてっぺんに載せている人間は、バランスを崩して、倒れていかないように自然と体を傾けることになるのですね。

このような姿勢のゆがみが長いこと続くと、頭を支えている首、肩の筋肉が片方だけこったり、片方の腰や膝が痛くなったりしても、おかしくないですよね。あるいは、姿勢や、顔の左右差などの見た目が大きくゆがむ結果になるかもしれませんね。

今回ご紹介するのは、60代の女性の方です。
長いこと横向き寝をされていたのも影響して、上の歯が内側に倒れ込んできて、かなり、上顎が狭くなってしまっていらっしゃいました。その結果、下顎が後退位を取らざるを得なくなっておられ、よく当たる奥歯の歯周病が重度に進行して、歯がぐらぐらしてしっかり咬めないような状況になってしまっていらっしゃいました。

顎の痛みは全然感じていらっしゃいませんでしたし、首や肩、腰のコリなどもそれほど感じてはいらっしゃいませんでしたが、歯周病が進行してしまっていることに、咬み合わせのずれが影響している可能性が高いことをお話し、最適な顎の位置を調べて、その位置で被せ物をして、ぐらぐらしている歯を前後でつなげるご提案をさせていただきました。

治療に同意していただいて、通常のニューロマスキュラーのやり方にのっとって、最適な顎の位置を調べて、仮歯の材料で前後の歯をつなげさせていただきました。

治療前にお撮りさせていただいた姿勢の写真です。

仮歯の状態で、最適な顎位になっているか、再検査をした時の姿勢の写真です。

側方から見た時の猫背、すっごく変わりましたね!! この写真を見て、「え?どうしてこんなに変わったの?!」とご本人が一番驚いていらっしゃいました。 「咬み合わせでこんなに変わるなんて!」とにわかには信じられないご様子でした。

私もこの咬み合わせ治療をさせていただくようになって10年以上経ちますが、患者さんのびっくりするような変化を見ては、ご本人やスタッフと一緒に驚きと喜びを分かち合うような日々です。

症例データ
治療 カテゴリー 顎関節(噛み合せ)治療
治療 名称 ニューロマスキュラー(噛み合せ)治療
年齢 65歳
性別 女性
保険の適用 自由診療
おおよその費用 60万円ほど
他・治療リスクなど お口に入れる咬合を誘導する装置ですから、人によっては、1ヶ月ほど違和感を感じる人がおられます。その後は問題ありません。

お口にお悩みがあれば、保険の範囲で検診し、治療やご相談が出来ます。どうぞコメット歯科までお気軽にご来院ください。

※ 記事は情報誌掲載時の内容が主体になっております。 掲載写真、設備、価格などのデータが最新ではない場合がありますので、詳細に関してはお問い合わせいただきますようお願いいたします。また、記事中の役職・肩書などは情報誌掲載当時、もしくは著書出版時のものです。

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